驚くほど地味で、何の変哲もない加工なのですが、プレート加工が得意です、というか非常に多く依頼されます。

この画像はわりと最近に加工したプレートです。(加工設備 MC-60VAE)
赤い線は工具の早送り経路、黄色の線は工具の切削送り経路です。
A2017アルミ t30 x 725(ファインカット) x 1280(ファインカット)の材料で、
大きな窓を抜いて歪みを出した後に厚みを25(+/-0.05)に面削して平面度を出してから穴あけをします。
位置決めブロックやエアシリンダーやら色々取り付くプレートで、ノックピン穴とネジ穴が多種類あきます。
このプレートで穴種類は18種類、合計穴数は270です。
もちろんアルミだけでなく、SS400などの鉄系材料も多いです。
設備のベースプレートや金型取付プレートなどです。
紙の図面でこういうプレートの図面をいただくと、穴の座標をPCなり加工機なりに手打ちする羽目になるのでNCプログラミングだけで3日くらいかかりそうで困りますが、いまはとても良い時代でCADファイルをいただけるお客さまが増えてきました。(某重工の2社はCADで製図しているにもかかわらず "強く" 要求しないともらえませんが。。。)
270個の穴の座標、0.xxxのケタまで全部間違えずに入力するとか至難の業なので、極力避けたいです。
CADで設計してあるものを紙にして、またそれをわざわざコンピュータに手打ちしてミスを誘発するというのも精神的苦行なので、CADがいただけない場合はお仕事をお断りさせていただくことが多いです。
CADファイルは3DモデルならSTEPかIGES、2DモデルならDXFやDWGなどを、いつも頂いています。
CADファイルをいただくと、以下のような事ができてNCプログラミングが早く、正確にできます。
時間の無い方は0〜0:45のところ、3:25〜4:00のところ、5:30〜を見ると良いと思います。
この動画では3Dモデルから穴を自動認識させてマクロを適用しています。
形状、穴種類、位置などを自動認識してグループ化し、この穴にはこういう加工だよ、と登録してあるマクロを呼び出して演算します。
冒頭の写真のプレートのプログラミングだと、プログラム完了まで10分未満だったと思います。
苦行なし、ミスなし、マクロで加工方法と加工条件が自動適用されるので、誰が加工したから上手く出来てる、出来てないの個人差もありません。
一番良いやり方をマクロ登録しておくので、どんどん改善されていきます。
ポケット加工なんかもこんな感じです。
この動画では自動認識ではなく手動で選んでポケット認識させています。
冒頭の写真のプレートは貫通穴を自動認識させてプログラミングしました。
というわけで、弊社にCADファイルを送付せずに紙図面だけで加工を依頼するのは、美味しいところをわざわざ捨てて弊社に苦行を強いることになるので、ぜひCADファイルをくださいと紹介する記事でした。
posted by yoshiaki at 11:36
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