2016年02月05日

レニショー ボールバーシステム QC20-W で機械精度の測定


岐阜機械商事 株式会社( http://www.gifukikai.co.jp/index.php )さまのご厚意で
レニショーのボールバーシステム QC20-W( http://www.renishaw.jp/jp/qc20-w-ballbar-system--11075 )を貸していただき、機械の精度測定をしました。


IMG_7456.JPG





岐阜機械商事の社長さまが自ら操作指導をしてくれるという、なんか不思議で贅沢な企画。

顧客サービスの一環だそうです。

機械に不具合が見つかって機械買い換えるならウチから買ってね!の最も上流工程を抑えることができるので、双方にとってメリットがありますね。

顧客でよかった。
よろしければみなさんも岐阜機械商事さまへの乗り換えどうぞ。
ご紹介します。


操作指導後にボールバーシステムを1週間ほど貸していただいて、弊社の社員さんたちで手持ちのマシニングを全て精度測定しました。

簡単操作で結果も素早く出るので、なかなか良いです。
(主軸アタマの傾きや主軸フレは計測できません。これは従来通り振り回しで見る必要があります。)


実は自分たちで機械保全をあまりやったことが無くて、いつもメーカーサービスを呼んだ時に気になるところをついでに見てもらうという感じでした。

軸の傾きを直すとか、レベルを直すとかの大掛かりなものはメーカーサービスのほうが安心として、NCコントローラで出来るものはぜひ自分たちでやりたいところ。


送り軸の精度の話は、このハイデンハインのマニュアルがとても勉強になります。

送り軸の精度_HJ349843-20.pdf



結果は、、、直さないといけないところが全部の機械にありました。

レニショーのボールバーシステムからは、以下のような項目の指摘が出てきました。

・ガタ  _ガタ.pdf
 すべりガイドのギブが緩んでるとかで、すべりガイド方向と垂直方向に動く。
 バックラッシュはすべりガイド方向と平行に動くものなので、これとは違う。
 ギブを調整すれば直るはず。

・バックラッシュ _バックラッシュ.pdf
 ボールねじの送りナット摩耗か、ボールねじそのものの摩耗か、ボールねじアンカーの緩みとか。
 NCコントローラにバックラッシュ補正機能があれば直せるが、ない場合はボールねじ交換とか。
 やだなー。


・サーボミスマッチ _サーボミスマッチ.pdf
 2軸を同時に動かした時に、どっちかのサーボがゲインが大きくて先行してしまうやつ。
 ゲインの調整で直せるらしいけど、そんなんやったことないですけど。
 サーボアンプにたぶん調整ダイヤルが有ると思われますが。
 

・スケールミスマッチ _スケールミスマッチ.pdf
 こんだけ動いたつもり に対して こんだけ動きました の実測差。

 以下のブログで言っているピッチ補正とか、このスケールミスマッチを静的に測定しているものと思います。
 http://kurisan.blog.so-net.ne.jp/2011-06-23
 http://kurisan.blog.so-net.ne.jp/2011-06-24

 スケールフィードバック付きの機械はこれを常時やりながら運転しているものだと思いますが、
 スケールフィードバックがない機械はボールねじのエンコーダだけで頑張ってるので狂いやすいところです。
 ハイデンのマニュアルによると、ボールねじは温度変化が激しいから、スケールフィードバック無しはやめとけ
 ウチのスケール買え、という感じですかね。

 VS50とロボドリルにはスケールフィードバックがついてません。
 ロボドリルはボールねじが短いから要らないとして、VS50にほうには後付けできるなら付けたいな。

 =====引用ここから=====

 ロータリエンコーダとボールねじを用いた位置計測の主たる問題はボールねじの熱膨張である。
 加工プログラムの内容に依存するが,熱膨張は一般に1〜2時間の時定数を持ち, 0.1mmの大きさの位置誤差を引き起こす。
 したがって,この位置決め誤差は熱によるマシニングセンタの構造変形や幾何学的誤差よりも影響が大きい。
 どのような加工プログラムでも,ボールねじが熱的に安定するのにおよそ1時間を必要とする。
 これは,加工を中断した場合も同様である。熱膨張に対する経験則は次のようである。
 すなわち,冷えている長さ1mのボールねじ全長にわたって1往復するごとに,ボールねじはおよそ0.5〜1μm伸び,
 そしてこの膨張 は熱時定数で蓄積されていくということである。
 工作機械精度と速度に対する要求が増加するにしたがって,位置計測に対するリニアエンコーダの役割が
 ますます重要になってきている。
 このことは適正なフィードバックシステムを設計する際に考慮されるべきことである。

 =====引用ここまで=====


・反転突起 _反転突起.pdf
 サーボのトルク不足、サーボの反応遅いとか。
 あんまり気にしなくて良い程度にしか出ませんでした。


・周期誤差 _周期誤差.pdf
 エンコーダの取り付けがボールねじに対して振れてるか、スケール(マグネ式)の調整が不十分か。
 エンコーダが正規位置に固定されてて、ボールねじのアンカーが緩んでて振れてても出るかな。


・軸の直角度 _直角度.pdf
 各軸のすべりガイド、リニアガイドの直角度。
 縦マシだとレベル出しで直したりとかだと思うんですが、合ってますかね。
 けっこうたくさんの機械に大きな成分で出ていて、どうやって直そうか考えています。
 DMU80とかの3点支持構造の機械ってレベル出しなんか出来ないと思うんですけど
 リニアガイド調整ですかね!?やりたくなーい。
 Y-Z軸間は温度変化でおじぎするのも結構あるような気がするんですけど。


まあ良い勉強になりました。

より良い製品が作れるように、がんばって直したいと思います!


posted by yoshiaki at 16:28 | 愛知 ☁ | Comment(4) | TrackBack(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ボールバーシステム持ってますよ。
結構使えます
Posted by 花園 at 2016年02月08日 11:47
高速加工技術で御社の社員さんお会いしまして、
セミナーで同じ講習やりまして、早速導入ですか、
機械の精度からくせがわかりますので、良いですよね
Posted by アムス製作所 at 2016年02月14日 09:00

花園さん


弊社に貸してくれたところが定期的に貸してくれるということなので、弊社はこれを買うのを思いとどまりました。


その代わりにテストバーでも買おうかと思っています。


とりあえずサービスを呼ばないと自力で直せないというのを、自分たちで保全できるようにしたいと思うこの頃です。

Posted by yoshiaki at 2016年02月28日 14:38

アムス製作所さま


セミナーで会っちゃったんですね。

セミナーから帰って来た社員さんが、ちょうどコレやりましたって言ってました。


サーボ関係など、静的精度測定だけでは見ることができない項目も指摘してくれるので良いですよね。


ただ、サービスに聞かないと自分では直せないけど。

Posted by yoshiaki at 2016年02月28日 14:40
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