先日、お客さまが来社したときに工場の外で雑談していたら。。。
うちの社員さんが、自分たちが開発した商品を手にもって、お客さまに売り込みを始めました!
この光景を見て、非常に面白いなと感じました。
じつはワタシ、社長になって10年にもなりますが、ものすごく営業というか、売り込みがヘタなのです。
ヘタ&嫌いです。
お客さまのところに行って仕事くださいとか言うのが嫌いなので、10年間、営業をほとんどやったことがありません。
わたしはこのことを「自分はコミュ障なので営業に行きたくない。電話もしたくない。」とよく言っているのですが、実はすこし違います。
「この仕事をやってください。お願いします。」と、お客さまのほうから仕事をもってきてくれないとイヤなのです。
電話が嫌いなのは、仕事中に集中力が途切れるのがイヤなのと、時間を拘束されるからです。あと図を見せて説明したいときなどに、声だけでは表現力が無さすぎるからです。
「お取引ガイドライン」というものまで作って、電話を防ごうとしています。
ということで、サラリーマンを辞めてこの仕事をやり始めるときに、こちらが訪問して営業したり電話かけたりしなくても良くなるようにホームページ( http://xn--qckn4dud5e146u9qq.com/ )と、このブログで情報発信して営業をするというコンテンツマーケティングのスタイルをとりました。
ブログは、日々読んでもらうことで「単純接触効果」で私のヒトとナリを知ってもらい、「こういうことを考えてる人なら仕事は任せられるだろう」となることを狙って始めました。
ホームページとブログの「セールスファネル」をネット上に限定して置くことで、
・能動的に「マシニング加工」をするところを「ネット上で」探している = ターゲット顧客層。
・ネット慣れしているため連絡手段を e-mail に限定しやすい = 検索や保存、転送がラクで、iPhoneでどこからでも見れる。
・「通販」的な取引がしやすい = 遠方で担当者と会ったことがなくても7年以上も取引きが続く会社がザラにある
・取引きが始まる前にブログを読んでいて、こちらのことを既にだいたい知っている
をすべて満たしたお客さまに絞り込まれた上で連絡してきてくれるので、付き合いやすいのです。
単純に業務日誌として使ったり、こんなん出来たよすごいでしょ!的なPRも兼ねていたりします。
わたしのお嫁さんもブログの更新を楽しみにしてたりします。たまに自分のことが書かれると嬉しいらしいです。
10年もやっていると、鉄工所関係のニッチな言葉で検索にひっかかりまくるのも強みです。
ニッチな言葉とは、たとえばこういうヤツ。
「純タングステンの加工」 http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp//article/253756702.html
「ケーブル オークマ DNC」 http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp//article/185074340.html
「DMG 5軸」でgoogle検索すると、本家DMG MORIが1〜4位で、5位にこの記事が来たりします。 http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/341875749.html
役に立つ記事を書くことで、何度も検索されて、何度も読まれて、お客さまが増えていくという好循環を生み出します。
ホームページが検索上位になるSEOだけでは片手落ちで、記事をちゃんと書かないとダメなのです。
いちおう、これが鉄工所を運営するうえでは効果的なマーケティング戦略だなと感じています。
それで話は冒頭に戻りますが、社員さんたちが作った自社製品も、わたしとしては「マーケティング」で売り出そうと思っていました。
ここで「マーケティング」という言葉の定義ですが、「マーケティングはセールスを不要とするもの」です。
ピータードラッカーさんがそう言ってます。
http://blog.tinect.jp/?p=7119
http://diamond.jp/articles/-/16444
セールスは、わたしがキライなやつです。買ってくださいと自分で売り込みに行くやつ。
もちろん私のブログ記事で、「うちの商品はこういう使いかたをすると儲かるものですよ」と紹介したりするのはセールスの部類なのですが、紹介記事やお客さまの声を積み重ねていき、そのうち記事が検索されることで売れて行くのを狙ったマーケティングでもあります。
実際に、最近は紹介記事を書かずとも自然と売れていくので、マーケティングは役に立っているとは思います。
そんな感じでマーケティングのことしか頭になかったのですが、社員さんがお客さまと対面して「セールス」しているのを見て、「おお、面白い」と新鮮に感じたのです。
「職業的セールスマン」しかセールスをしないもの思いこんでいましたが、自分で開発した自分の製品だから思い入れがあって、自分で売り込みをしたいのかな?
社員さんに真意のほどは聞いていないので定かではありませんが、わたしもセールスがしてみたいという気分になりました。
昔、スタートアップのsekasukuをマーケティングしなくちゃと思っていた時に、以下のSlideShareを見ました。
http://www.slideshare.net/takaumada/startup-sales-animal
このプレゼン資料には、こんなことが書いてあります。
セールス = 顧客と話してビジネスモデルを検証すること
セールスとは顧客に売り込むことではなくて、顧客と話して彼らが何を求めているのかを知ることなんだそうです。
まず売ってみて、顧客の声を聴き、ダメなところを直しながらまた売る、というサイクルを素早く回すことが必要です。
なのでマーケティングも行いつつですが、「セールス」もしっかり行なっていこうと思いました。
ではみなさん、以下をよろしくお願いいたします。
「キャンペーン」 http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/446541311.html