2016年02月15日

総員衝撃にそなえてください


世界中の株価や、商品先物などの値段がダダ下がりなのを見ると、100年に1度と麻生さんが言ってたレベルの不況が10年のうちに2回も(しかも次のほうが遥かに大きいのが)来そうで、

「総員衝撃にそなえてください」

って感じです。

が、現状では自動車関連は相変わらず旺盛な設備投資や研究開発投資があり、なんらかの航空機の量産立ち上げの影響もあって足元では異常なほどの仕事量があります。

弊社のようなB to Bの製造業では、2月という時期は大きな企業が

「年度末に近いから今年度予算が期限切れになる前に使いきらないと!」

と言ったりして発注を増やす風潮があるのも手伝って忙しくなっているのだと思います。


昨年の今ごろは弊社は社員数に対して機械が不足していたので、忙しいから仕事をたくさん流したいのだけど、物理的に流せないというなかなか苦しい状況で、あまり設備投資したくなかったのに日立精機VS50を導入しました。

すでにぎゅーぎゅーで狭い工場内に、なんとか機械を押し込む場所を捻出するために工場外に倉庫を作ったり、工場外の手仕上げ場を作ったり、整理整頓したりで、設備を1台入れるにしては随分たくさんの労力を割いて頑張りました。

つまり弊社の工場は、もう設備を置く場所がありません。


現在は仕事量が非常に多くて設備を増やしたいものの、置く場所がないので設備導入には思いっきりブレーキがかかっている状態です。

設備を置く場所を確保しなければならないというのが面倒で、ものづくり補助金とかが有ったとしても買いたくないんです。

現在は設備数が社員さんの数に対してバランス良く、いままで組織体制を整えてきた成果が実って出来高が増えてきている状況で、あえて社内をひっくり返していじらなくても成長していくという収穫の時期になっています。

新工場建設とか大きな投資をしないで、もっぱら組織体制づくりにチカラをそそいで効率良く投下資本利益率を高めていこうよ、と。


加えて冒頭に述べましたように、これからリーマンショックより大きな不況に曝されるわけですよ。

リーマンショックの時なんて、みんな新工場が完成したぜ〜とか、1.6億の機械2台もまとめて入れちゃったぜ〜という高値づかみをしたそのタイミングで不況突入という面白い状況になってましたからね。


というわけで、完全にアタマが箱モノ(工場)の大きさに制限されてますね。


ものづくり補助金が、工場建設に使えたら良いのに。
まじめにやるのに。

近所の潰れたところを買う感じかな。。。


ちょっと前に旋盤男さんが弊社に見学に来たときに

「すごい体制が整って固定費がかかる仕組みになってますけど、不況になったときの対策ってどうしてるんですか?」

と聞かれて、

「うん、対策はありません」

と答えました。
不況になったときの対策なんてどうすれば良いんでしょうね。

今のうちにキャッシュを備蓄にまわして

「総員衝撃にそなえてください」

と言っておくのも大事でしょうね。


というわけで、新車のれぼーぐを買え買え言ってくる人をかわしつつ、ディーラーで車検を通すのに70万かかると言われたフォレスター(年齢14万km)に今日も乗ってキャッシュを減らさないように心がけています。
(車検はディーラーより目がフシアナなところで通す予定)

まあこれは、社長とかがいいクルマに乗ってるのを見るとプロレタリアートとブルジョワジーの関係を想起せずにはいられないので、象徴的なクルマは古いのに乗るのがイチバンだという主義のせいでもありますが。

社員さんたちがみんないいクルマになったら、いちばん最後になんか買おうと思います。


世界を救うIT事業が不況対策になりそうな気がするので、こっちも頑張ります!


不況になって工場の建設費や、機械が安くなったらIT事業で生み出したキャッシュで感謝されながら買い叩きたいとも考えているのですが。


posted by yoshiaki at 14:06 | 愛知 ☁ | Comment(6) | TrackBack(0) | 製作事例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月09日

レール治具の拡張



去年に、社員のOさんがレール治具を作ってくれました。

http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/419690537.html


これはナベヤのプルダウンバイス( http://www.nabeya.co.jp/search.php?action=Detail&Key=9231 )を対向させて使う設計で、これはこれで便利だったのですが、背側(バイスで言うところの固定口金側) の平行出しとデッドストロークに難ありだったので、ここを拡張するツールを作ってくれました。

口金開き700mm超のちゃんとしたバイスとして使えるようになりました。


写真 2016-02-05 12 16 06.jpg


写真 2016-02-05 12 15 49.jpg



プルダウンバイスの口金を付けてる側はタチが大きくてしっかり掴みたいものに使用して、
丸ピン側はプレートを載せる仕様になっています。
イマオの爪みたいなのも付いてて、加工時に浮き上がらないように設計してくれたようです。


写真 2016-02-05 12 19 18.jpg


ちょっと出っ張ってるピンの上にプレートを載せるので、よほどプレート端きわきわのところに穴が来ない限りはドリルが治具に突っ込む心配をしなくても済みます。


ただいま1枚ずつ穴あけ位置が異なるプレートを、同じ段取りで何枚もじゃんじゃん加工しています。
とっても便利だそうです。


どんどん職場環境づくりをしてくれるので、嬉しいです。


posted by yoshiaki at 14:31 | 愛知 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 製作事例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月05日

レニショー ボールバーシステム QC20-W で機械精度の測定


岐阜機械商事 株式会社さま

http://www.gifukikai.co.jp/index.php

のご厚意で、レニショーのボールバーシステム QC20-W( http://www.renishaw.jp/jp/qc20-w-ballbar-system--11075 )を貸していただき、機械の精度測定をしました。


IMG_7456.JPG





岐阜機械商事( http://www.gifukikai.co.jp/index.php  )の社長さまが自ら操作指導をしてくれるという、なんか不思議で贅沢な企画。

顧客サービスの一環だそうです。

機械に不具合が見つかって機械買い換えるならウチから買ってね!の最も上流工程を抑えることができるので、双方にとってメリットがありますね。

顧客でよかった。
よろしければみなさんも岐阜機械商事さまへの乗り換えどうぞ。
ご紹介します。


操作指導後にボールバーシステムを1週間ほど貸していただいて、弊社の社員さんたちで手持ちのマシニングを全て精度測定しました。

簡単操作で結果も素早く出るので、なかなか良いです。
(主軸アタマの傾きや主軸フレは計測できません。これは従来通り振り回しで見る必要があります。)


実は自分たちで機械保全をあまりやったことが無くて、いつもメーカーサービスを呼んだ時に気になるところをついでに見てもらうという感じでした。

軸の傾きを直すとか、レベルを直すとかの大掛かりなものはメーカーサービスのほうが安心として、NCコントローラで出来るものはぜひ自分たちでやりたいところ。


送り軸の精度の話は、このハイデンハインのマニュアルがとても勉強になります。

送り軸の精度_HJ349843-20.pdf



結果は、、、直さないといけないところが全部の機械にありました。

レニショーのボールバーシステムからは、以下のような項目の指摘が出てきました。

・ガタ  _ガタ.pdf
 すべりガイドのギブが緩んでるとかで、すべりガイド方向と垂直方向に動く。
 バックラッシュはすべりガイド方向と平行に動くものなので、これとは違う。
 ギブを調整すれば直るはず。

・バックラッシュ _バックラッシュ.pdf
 ボールねじの送りナット摩耗か、ボールねじそのものの摩耗か、ボールねじアンカーの緩みとか。
 NCコントローラにバックラッシュ補正機能があれば直せるが、ない場合はボールねじ交換とか。
 やだなー。


・サーボミスマッチ _サーボミスマッチ.pdf
 2軸を同時に動かした時に、どっちかのサーボがゲインが大きくて先行してしまうやつ。
 ゲインの調整で直せるらしいけど、そんなんやったことないですけど。
 サーボアンプにたぶん調整ダイヤルが有ると思われますが。
 

・スケールミスマッチ _スケールミスマッチ.pdf
 こんだけ動いたつもり に対して こんだけ動きました の実測差。

 以下のブログで言っているピッチ補正とか、このスケールミスマッチを静的に測定しているものと思います。
 http://kurisan.blog.so-net.ne.jp/2011-06-23
 http://kurisan.blog.so-net.ne.jp/2011-06-24

 スケールフィードバック付きの機械はこれを常時やりながら運転しているものだと思いますが、
 スケールフィードバックがない機械はボールねじのエンコーダだけで頑張ってるので狂いやすいところです。
 ハイデンのマニュアルによると、ボールねじは温度変化が激しいから、スケールフィードバック無しはやめとけ
 ウチのスケール買え、という感じですかね。

 VS50とロボドリルにはスケールフィードバックがついてません。
 ロボドリルはボールねじが短いから要らないとして、VS50にほうには後付けできるなら付けたいな。

 =====引用ここから=====

 ロータリエンコーダとボールねじを用いた位置計測の主たる問題はボールねじの熱膨張である。
 加工プログラムの内容に依存するが,熱膨張は一般に1〜2時間の時定数を持ち, 0.1mmの大きさの位置誤差を引き起こす。
 したがって,この位置決め誤差は熱によるマシニングセンタの構造変形や幾何学的誤差よりも影響が大きい。
 どのような加工プログラムでも,ボールねじが熱的に安定するのにおよそ1時間を必要とする。
 これは,加工を中断した場合も同様である。熱膨張に対する経験則は次のようである。
 すなわち,冷えている長さ1mのボールねじ全長にわたって1往復するごとに,ボールねじはおよそ0.5〜1μm伸び,
 そしてこの膨張 は熱時定数で蓄積されていくということである。
 工作機械精度と速度に対する要求が増加するにしたがって,位置計測に対するリニアエンコーダの役割が
 ますます重要になってきている。
 このことは適正なフィードバックシステムを設計する際に考慮されるべきことである。

 =====引用ここまで=====


・反転突起 _反転突起.pdf
 サーボのトルク不足、サーボの反応遅いとか。
 あんまり気にしなくて良い程度にしか出ませんでした。


・周期誤差 _周期誤差.pdf
 エンコーダの取り付けがボールねじに対して振れてるか、スケール(マグネ式)の調整が不十分か。
 エンコーダが正規位置に固定されてて、ボールねじのアンカーが緩んでて振れてても出るかな。


・軸の直角度 _直角度.pdf
 各軸のすべりガイド、リニアガイドの直角度。
 縦マシだとレベル出しで直したりとかだと思うんですが、合ってますかね。
 けっこうたくさんの機械に大きな成分で出ていて、どうやって直そうか考えています。
 DMU80とかの3点支持構造の機械ってレベル出しなんか出来ないと思うんですけど
 リニアガイド調整ですかね!?やりたくなーい。
 Y-Z軸間は温度変化でおじぎするのも結構あるような気がするんですけど。


まあ良い勉強になりました。

より良い製品が作れるように、がんばって直したいと思います!


posted by yoshiaki at 16:28 | 愛知 ☁ | Comment(4) | TrackBack(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月01日

7つの習慣のボードゲーム


なんかこう言うのを売り出し始めたようで、買ってみました。

IMG_7470.JPG

IMG_7472.JPG


ちょっと前にmakuakeで7つの習慣のボードゲーム作るんだ!と出てました。

https://www.makuake.com/project/7habits/


その時は読み流してたのですが、先日正式発売になったとメールが来たときに買ってしまいました。

フランクリンコヴィージャパンの八木さん?根本さん?の出してくるセールスメールがなんかこう、読むとついつい買ってしまうんですよね。

なんででしょう。
すごく面白いエピソードが書いてあるから、とりあえず読んでしまいます。

許可をもらってないのでそのメールは転載できないのですが、たぶんみなさんも読むと買ってしまうと思います。


ボードゲームはシマダ機工のみんなで遊んでみようと思います。

どれくらい時間かかるのかな。

http://ascii.jp/elem/000/001/071/1071160/
posted by yoshiaki at 20:53 | 愛知 | Comment(0) | TrackBack(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする