2017年11月11日

FAROアーム ちょっとおかしかった



新しく買ったマシニングセンタ MB-56VBで加工したプレート品で精度穴の2穴間ピッチ400mmくらいをFAROアームで測定したところ、初品加工後に測定したときは精度良くて、12個ぐらい加工した後の出荷検査では距離が0.05mmくらい短い測定結果が出て、アレ?ということがありました。


MB-56VBはオークマサービスにレベルだししてもらったばかりだし、ほぼ新品だし、あんまりエラー要因が考えられませんでしたがサーモフレンドリー(温度補正機能)が変な効きかたしたのかな?と思って調べてみたところ0.002mmくらいしか補正がかかっておらずケタが違う。


マシニングに載せなおして機上測定したらちゃんと精度が出ているし、ブロックゲージを測定しても短めの数値が出るのでのでFAROアームのほうがおかしいと思って点検してみました。


FAROアームは買ってから3年くらいになりますが、いつもはプローブ補正をしているだけで、初めてSPAT(単一点精度検証)というものをやりました。

https://ja-knowledge.faro.com/Hardware/FaroArm_and_ScanArm/USB_FaroArm/Single_Point_Articulation_Test_SPAT_in_CAM2_Measure


プローブ補正の時に使っている校正用のコーンを使ってプローブを入れて、もにゃんとアームを動かすだけで、どれくらい誤差があるか見ることが出来ます。

マニュアルを見ると「アームを落下させたり衝撃を受けた時に実施するもの」とか書いてありました。


SPATを実施すると0.05mmくらい誤差があると出たので「やっぱりなー」と思いました。


誤差が大きいのでメーカーに校正を依頼しようと考えていましたが、FAROアームのメニューの中に「アーム補正」という気になるメニューを発見しました。


マニュアルを見ると、、、やり方が載ってない。


検索してみると、、、、

https://ja-knowledge.faro.com/Hardware/FaroArm_and_ScanArm/USB_FaroArm/Compensation_and_Calibration_Standards_for_the_FaroArm_and_Gage

専門技術者がやる的なことが書いてあります。


試しにボタンを押してみると、SPATのような画面が出てきて、これまたSPATと同じく校正用のコーンを使ってプローブを入れて、もにゃんとアームを動かすだけ。


IMG_3737.JPG


なんか誤差がなおった的な通知が出て終了。


その後、SPATを実施すると誤差がほとんど無い結果が出て、ブロックゲージを測定してもちゃんとした計測結果が出るようになりました。


良くわからないままやってしまったけど、これってユーザがやっても良いものなんでしょうか?



とりあえずプローブ補正だけでなく、SPATはわりと頻繁にやったほうが良さそうということが分かりました。


posted by yoshiaki at 15:37 | 愛知 ☀ | Comment(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

多重コマンド入力 (マシニング買いました)



シミュレーションゲームとか好きなんですが、自分のターンのときにやれるコマンド(命令)を全てやり尽くしてから相手にターンをゆずるのが常です。

会社経営もシミュレーションゲームのように感じるのか、なんか現時点で出来ることにどんどん手を付けていってしまいがち。

そしてとっても忙しくなって、いろいろ細部がおろそかに。。。

私は基本的に仕事はゆっくり、自己満足ながら細部にこだわってやる派なんですけど。



では、現在入力中のコマンドを紹介していきたいと思います。


<コマンド入力その1>

中古で3軸マシニングセンタを買いました。
オークマMB-56VB。
良いものが中古で出ていたので、けっこう勢いで。

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BT50主軸で、2016年製、6,000RPM主軸、通電時間2,000時間ほどの、ほぼ新品でした。

諸元表は以下のサイトにて。
http://www.ko-sakukikai.com/mc/okuma/MB-56V.html

カタログも一応アップしておきます。

MB-56VBカタログ.pdf

主軸回転数が低いですが、大きめ工具を使用してバーっと加工する使いかたなので可です。
X軸がコラムトラバースの機械なので省スペースですね。

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社運を賭けた設備導入とかじゃなくて、主軸本数を増やしたいな、というライトな意識の設備導入です。



<コマンド入力その2>

マシニングセンタを買ってみたものの、現在の工場では新規設備を入れるほどの空きスペースが無いので、スペースを空けるためにNC旋盤を知り合いの会社に譲渡することにしました。


4年ほど前にNC旋盤でやたら爆儲けな仕事が有ったのでまだ所有していましたが、「マシニング加工.com」を名乗っている弊社は、どうもNC旋盤の仕事と相性が悪く、コアコンピタンスが活かせません。

汎用旋盤はかなり得意なんですけどね。。。

遊休設備が工場の奥のほうで温度変化の少ない良いスペースにずっと陣取っていました。

これを譲渡するにあたって、問題は上記の通り工場のいちばん奥のほうに置いてあるので、それを引っ張り出すために工場の入口から奥の方にかけて置いてある設備をけっこう移動しないといけないという。。。それが面倒で放出するのをためらってずっと置いてあった理由でもあります。


というわけで、新規設備の導入は旧設備を放出するのに良い機会なので持ってってもらいました!

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重量屋さんの費用、けっこう高かったみたいです。(譲渡先が負担してくれました)



<コマンド入力その3>

どうせ設備を移動するし、新規設備を入れるんだから、仕事がしやすいように工場内の設備のレイアウトを見直そうということになりました。

一応ルールだけ伝えて、レイアウトは社員さんに考えてもらいました。

ルールとは、

・作業しやすいこと。通路がまっすぐになるのが理想で、物を置く場所がちゃんと有り、通路でCAM作業とか面倒くさいことにならないこと。

・ダイキンのオイルクーラーは良く壊れるから、それを交換修理するときにちゃんと引っ張りだせるようなスキマを設けておくこと。

・天井クレーンの可動範囲内に重量物運搬範囲を入れること。

・作業者が油煙を吸い込まないように、キリコの排出口はなるべく作業者の近くに持ってこないこと。

みたいな感じです。

当たり前のようで、スペースに制約があるのでなかなか難しいです。

CADで工場フロアと設備のレイアウトが書いてあるので、CAD上でいろいろ動かして検討しました。

レイアウト変更はNC旋盤を搬出したついでに、その重量屋さんにやってもらいました。
ついでとは言っても、もちろん別料金で、事前にレイアウト図を渡して打ち合わせしてあります。


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なにげに、オークマさんの主軸修理と同じタイミングw

http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/453760955.html




私の多重コマンド入力のせいで、オークマサービスさんには本当に申し訳ないことをした。。。w



棚とか材料とか工具類とか、設備の移動前にたくさん工場外に出しておかないと行けなかったのですが、社員さんみんなが協力してやってくれました。

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女子社員も「重い〜」ってカワイらしく言いながら、20Kgぐらいあるものをヒョイヒョイと運んでくれました。

前回VS50という設備を入れたときは、私が棚とかの移動を徹夜でやったので設備導入前のモノ移動はツラい思い出でしたが、本当に助かりました。

http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/414273971.html

http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/415160027.html

モノ移動だけじゃなくて、前準備で倉庫とか自力で作ってますからね。
すごい大変だった。

マシニングの導入やレイアウト変更はどうやら社員さんたちに、とっても歓迎されているようです。


10月3日に設備導入ですが、またその時にどうせゴチャゴチャになるので、しばらくはこんな感じです!







まだまだコマンド入力はつづく。


posted by yoshiaki at 15:05 | 愛知 ☀ | Comment(0) | 仕事状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月26日

オークマ MC-60VAE の主軸修理 つづき (爆速 修理完了)



先日、修理をメーカーに依頼して主軸の取り外しが行われました。

http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/453437839.html


と思ったら、もう修理完了しました!


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9月13日に取り外しで、21日に「いつごろ直りますか?」と問い合わせたら、「22日の明日に取り付けに行きます。」というスピード感。

オークマさんすごいわー。

工作機械メーカーの中では最高のサービスだと思います。

だいたい朝イチで連絡すると、その日の午前中には見に来てくれるっていうサービスレベルをずっと維持してますからね。

そう言えば、まえ弊社の近辺が豪雨で避難勧告が出たときとか、とつぜんオークマサービスから電話がかかってきて

「先ほどの豪雨は大丈夫でしたか?被害などございませんでしたか?」

というお見舞いの電話をいただきました。

コミュ障なので「あ、はい。大丈夫です。」ぐらいしか返答できませんでしたが、あんまり経験したことない気遣いで、すごいなと思いました。

機械を選定するときって、機械そのものの性能も大事だけど、アフターサービスの対応を見て決めるべきだな、と思いました。

機械設備の故障や不調は必ず有るものなので、サービス部品の入手に時間がかかる海外製品に依存するとかは、今はなかなか考えられないです。

なので、うちにあるドイツ製のやつは早く手離し、、、ゴホンゴホン。
(サービスマンのレベルは高いのは良いですが、サービス人員数が少ないとかはちょっと。。。)


うちのMC-60VAEの主軸故障の原因は、伝票を見たところでは「ベアリング焼付き」と書いてあって予想通りでした。

主軸回転させずにスロッティング加工 ( http://xn--qckn4dud5e146u9qq.jp/article/120075886.html ) とか色々やってきた機械だから、ベアリングのタマも傷んでいたでしょうね。。。


修理中に部品紛失とか、なんかフランジの寸法調整のために0.04フランジ端面を削ってくれって言われるとか、多少ゴタゴタしたものの、なんとか無事修理完了してキュイーンと滑らかに主軸が回るようになりました!


これでsekasukuのプロジェクトで分析したとおり、ジレンマが見事に解消されて生産性が上がる事になります。

sekasuku_project273_2017-09-13-1244.png


インジェクションはけっこうたくさん考えてあったのですが、そもそもオークマサービスの対応が良すぎて、予定より2週間ほど早く修理が終わってしまったのであまり実施する必要がありませんでした。


社員さんがシフトをずらす、客先に設備故障中だから仕事を出さないように依頼しておく、社員さんが新婚旅行に出かけるのと修理期間をかぶせて人余り状態を減らす、というインジェクションまで行ないましたが、新婚旅行に旅立つまえに修理が終わってしまった感じになります。


機械が戦線復帰して、さっそくバリバリやっていました。







posted by yoshiaki at 22:58 | 愛知 ☀ | Comment(0) | 仕事状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

オークマ MC-60VAE の主軸修理



長年の懸念事項であった弊社の一番大きいマシニング MC-60VAEの主軸修理を実行しました。


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ギア主軸なので、ビルトイン主軸のように現地でポンっと入れ替えは無理なので引き取ってもらいました。

たぶん2年くらい前からだと思うのですが、主軸からガラガラ音がするのと、ちょっとずつ動きが重たくなってきて主軸ギアをフリーにしても固くて手で回せない状況になっていました。


何とか仕事はできるものの、2,000 RPM 以上回すと主軸のエラーが頻発したり、音がすごく大きかったりで「2,000 RPM 縛り」という状態で使ってきました。


先日、主軸から工具が抜けないというトラブルがあったのでオークマサービスを呼んで調査したところ、ベアリングが発熱していて主軸テーパが熱膨張し、そこに差しこまれたツールが冷めたときに食いついて抜けないという事象でした。


ここで修理するかどうかという選択肢が発生したのですが、なぜこの主軸が調子悪い状態で今まで使ってきたのか、そのジレンマを表した図がこちら。

sekasuku_project273_2017-09-13-1244.png



読み方としては、

・[利益を上げる] ためには [間断なく仕事が行われていなければならない] なぜなら [機械を止めていると仕事ができない] からである

・[間断なく仕事が行われている] ためには [60VAEの主軸を修理してはならない] なぜなら [修理期間が2か月もかかる]、[2ヶ月分の売上げが失われる]、[修理費用が150万円かかる]、[仕事を断るとお客さんに迷惑がかかる]、[etc etc....] からである

・[60VAEの主軸を修理しない] ことによって [60VAEの生産性が低い] というUDEを発生させている。

・一方で、[利益を上げる] ためには [将来の仕事の生産性を上げなければならない] なぜなら [一時的に機械を止めても、生産性が上がれば挽回できる] からである

・[将来の仕事の生産性を上げる] ためには [60VAEの主軸を修理しなければならない] なぜなら [主軸回転数が2000RPM MAXになっていて加工が遅い]、[主軸焼付きのトラブルを抱えている]、[修理しないと目に見えない逸失利益が発生し続ける]、[主軸がついに壊れた場合は、自分たちがコントロールできないタイミングで強制的に修理モードに入ってお客さんに迷惑がかかる] からである

・[60VAEの主軸を修理する] ことと [60VAEの主軸を修理しない] ことは対立していて両立することができない なぜなら [主軸がいったん外されてしまうと代替主軸はないので機械は動かせなくなる] からである。

というように読みます。


もちろん主軸修理をして生産性をあげたいのですが、さまざまな都合によってそれが実行できない状態でした。

このクラウドは明確に頭のなかに有ったわけではなくて、主軸修理をするかしないか、という選択肢を迫られたときに何で修理してこなかったのかを明確にしてみたものです。

そして[主軸がついに壊れた場合は、自分たちがコントロールできないタイミングで強制的に修理モードに入ってお客さんに迷惑がかかる]という致命的な状況にいることが分かったので時期を自分たちでコントロールできるタイミングで修理することにしました。

そして運がよいことに、オークマサービスが主軸修理を2〜3週間で実行できるようになっていました。
ちょっと前までは2か月以上かかると言われていたものです。

この修理期間の短さがインジェクションの1つとなり、あといくつかのインジェクションを行えばあまり経済的にも、仕事の流れ的にもダメージなく機械の修理ができると分かったのです。


これで主軸焼付きで仕事を強制的に中断させられる心配もなく、いいところ2,000 RPMまでしか回せなかった主軸がちゃんと6,000 RPMまで回せて本来の機械の性能を取り戻すことができ、将来の仕事の生産性を上げることができるようになりました。


このように、ジレンマにさらされている状況で何か重要な判断をするときにTOC思考プロセスのクラウドを使うと、スッキリと方向を見いだせるようになります。


フルセットのTOC思考プロセスでなくとも、クラウドだけ使えるようになったら十分に良い状況が産み出せるようになるので、ぜひマスターして使ってみてください。

https://sekasuku.com/



posted by yoshiaki at 13:28 | 愛知 ☁ | Comment(0) | 仕事状況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする